【世界で1000人】一日眠り続ける謎の病・クライネ・レビン症候群って?原因は?

1日の大半を眠り続ける謎の病、クライネ・レビン症候群というものがあります。
100万人に1人しか発症せず、世界でもわずか1000人しか患者がいません。

思春期に主に発症し、大人になるにつれ覚解することから具体的治療でなく、
対処療法しか取られていないのが現状です。

クライネ・レビン症候群とは、どんな症状なのでしょうか。

クライネ・レビン症候群は原因不明の眠り続ける病

クライネ・レビン症候群は、かつて『眠りの森の美女症候群』と呼ばれていましたが、
正しくは反復性過眠症、周期性傾眠症と呼ばれています。

患者が1年のうち、過眠症が続く病相期と、普通の生活を送ることができる病相欠期を3回~4回反復するからです。
病相期と病相欠期はいつ訪れるか、患者自身にも判らず予測がつきません。

クライネ・レビン症候群の原因は脳の視床下部が何等かの原因でダメージを受けたという説がありますが、有力かつ具体的な原因は、まだ判らないのです。









クライネ・レビン症候群の症状

クライネレビン症候群の患者は、1日16~20時間眠り続けます。
病相期は7~14日(2週間)が一番多く、6週間の患者もいます。

3か月以上続く場合は、他の疾患を併発している場合も考えられます。
病相期は、妊娠中でも息子を産んだ記憶すらないという患者さんもおられます。

病相期、病相期直後の症状は以下の通りです。

  • 集中力や注意力が散漫になり、物事が覚えられなくなる
  • 新しいことへの興味がなくなり疲労感が溜まる
  • 暴飲暴食もしくは拒食症
  • 抗うつ状態
  • 性格が極端に変化する

病相期は排泄と食事のために患者は起きることはできます。が、夢遊状態も同然なので、家族が常に見守っていないといけません。

ではクライネレビン症候群に処方される薬は、どのようなものがあるでしょうか。

クライネレビン症候群の薬は対処療法

クライネレビン症候群の薬は、病相欠期を伸ばす薬と、起きるのを即す薬、感情コントロールの薬の3つが処方されています。
対処療法であり、患者さんが日常生活を過ごしやすくするために処方される薬です。

処方される薬は、主に以下の通りです。

  • リーマス(病相間欠期を伸ばす薬)
  • モディオダール(起きるのを即す・睡眠時無呼吸症候群を防ぐ)
  • ベタナミン(起きるのを即す)

クライネレビン症候群は思春期に発症する患者さんが多く、平均15年で覚解と言われているので、お薬そのものを処方されるのを嫌がる方もおられます。

その為、起きるのを即すお薬のみ処方される方や、他の睡眠障害で処方される薬のみ服用される方もいらっしゃいます。

周囲の理解が必要な病

クライネレビン症候群は症例が少なく、患者の親同士もなかなか連携がとれていません。患者本人も、さぼって職場や学校に行かないのではなく病気が原因なので、社会的な配慮が必要です。

積極的な治療ではなく、みまもり介護と同じ感覚で接しましょう。
火や刃物を使う家事、車の運転などは避けて、病相欠期は朝起きる時間をきちんと決めること、
暴飲暴食はせずアルコールとタバコは控えるべきです。










合わせて読みたい!関連記事一覧

コメントを残す

このページの先頭へ