重症熱性血小板減少症候群(SFTS)って何?飼い猫、飼い犬から感染する?
ウィルス性出血熱のひとつ、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が高齢者の間で蔓延しています。
国内死者が発見された’12年には感染者数は40人と言われていましたが、’23年には3倍の120人。
発見された当初は海外渡航歴のある人や、山登りやキャンプが趣味の人が
罹患する感染病と認識されていましたが、日本での実態はそうではないようです。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)はダニが原因
重症熱性血小板減少症候群(Severe fever with thrombocytopenia syndrome: SFTS)は、
フタトゲチマダニといわれるダニが原因で発症します。
イネ科植物の茎や葉に生息し、成虫で体長は約3mmですが血を吸うと、1cmぐらいになります。
主な活動期は春~秋で、それ以外は冬眠しています。
猟師や農家の人は、昔ながらの知恵で、蚊やダニは万病を運んでくるのが判ってたので暑い夏でも長袖を着ていました。しかし現代人はそうではありません。
SFTSの具体的な症状は
SFTSの具体的な症状は以下の通りになります。
- 38度以上の発熱
- 消化器症状(嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、下血など)
- 血小板、白血球の急激な現象
- 血清酵素(AST、ALT、LDHの上昇)
初期症状が、体がだるくなることから、インフルエンザ、
新型コロナと似ており、全く違う所に回された挙句、
命を落とす方がおられます。
’12年秋に初めて発見された50代の女性患者の場合は、
原因不明のままお亡くなりになられました。
’22年に118人が感染。
‘21年1~’22年7月末に187人が感染し、17人が死亡したと見られています。
ワクチンもなく対処療法しかないと言われる病、新たな感染源は何でしょうか。
動物からの感染が新たなルートに
日本医療研究開発機構(AMED)の調査によりますと、
‘17年~’22年末までに、ネコ598匹、イヌ36匹がSFTSに感染していると確認されました。
西日本でしか確認されなかったSFTSが東日本でも確認されるようになった
主な理由は抗体陽性のシカやイノシシが甲信越でもみつかっているからです。
’18年以降獣医も10人感染したことから、野山に入る人だけの病と言い切れなくなりました。
動物からSFTSに感染するのを防ぐため、気を付けるのは以下の通りになります
- 死んだ犬や猫を庭に埋めない
- ペットは室内飼いにする
- 野良猫野良犬に触らない
- 野生動物に触らない
- ペットショップにも感染リスクがあることを忘れずに
- 動物病院は院内感染対策をしている所を選ぶ
’21年に静岡でSFTS初確認となった感染者が、動物にふれる職業だったこちから、
獣医師会は飼い主らに注意を促すリーフレットを作成。
マダニが付きやすいネコやイヌの、頭、耳、指を確認して食欲がないなどの
症状があればすぐに動物病院に相談することを勧めるようにしています。
動物病院の院内感染対策は大事
自分の飼い猫がSFTSに罹患していなくても、
同じ病院にSFTS陽性で重篤化した飼い犬が運び込まれていたら、
感染する危険性はあります。
検査機器はきちんと滅菌されているか、感染した動物と共用してないか
これらの項目もチェックしなければ、飼い主が感染する危険性もあるのです。
ペットが飼えないという不幸をさけるためにも、いざという時の備えをしておきましょう。
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