天気痛が起きやすい人は内耳が弱い?
台風、雨の日の前日に頭痛がする、関節が痛む天気痛。
成人の10人に1人は持つ国民病と言われていて、
平成中期まで具体的な原因は、気圧の変化やストレスと言われていました。
様々な研究が進んだ結果、天気痛は、
・天候というどうにもならない部分を避ける
・患者自身が持っている慢性痛を緩和させる
という2つを心掛けることで、症状を幾分か緩和できることが判ったのです。
天気痛の症状とは?
天気痛は気象痛と呼ばれ、天気単体で発症するものではありません。
気候の急激な変化と患者の持つ基礎疾患、慢性疾患、ストレス、
自律神経の乱れが天候の影響を受けて発症します。
主な症状は、以下の通りです。
・喘息、狭心症、息苦しさ、関節痛
・のぼせ、肩こり、耳鳴り、めまい
日常生活がアクセル全開の人、反対に不安要素でいっぱいの人は、
自律神経の交感神経が常に活発な状態です。
体内の血管が収縮し、慢性痛が悪化します。血管が硬いと脳の血流も滞るので
めまいがするのです。
天気痛になりやすい、なりにくい人はいる?
天気痛になりやすい人、なりにくい人はいるのでしょうか。
愛知医科大学病院・疼痛緩和外科では’05年から、天気通外来をはじめています。
天気痛を訴える患者は以下のデータがあるそうです(’15年・尾張市民6000人アンケート調査結果)
・慢性痛がある住民4割
・天気が悪くなると慢性痛が悪化する3割
・患者は女性が多い
全国のデータを照らし合わせると、さらに精密なデータがでるのは間違いないですね。
30年以上、天気と痛みについて研究を重ねてこられた佐藤純教授によりますと、
内耳が弱い人、乗り物酔いしやすい人、季節の変わり目に弱い人は、
天気痛の影響を受けやすいというデータも出ています。
では天気痛の影響を緩和するには、どうすればいいでしょうか。
天気痛を和らげる方法
天気痛を未然に防ぐのは、不可能です。人により症状や頻度が異なり、万人に対する治療薬がありません。天気痛のセンサーになる中耳が気圧に過剰に反応しないように、血行を促進するマッサージなどはあります。
いかがでしたでしょうか。
天気痛は完全に防ぐことはできませんが、ある程度事態を予測し、基礎体力をつけることで、いつもと変わらぬ日常をおくることはできますね。