新型コロナと川崎病は関係している?川崎病の症状は?
新型コロナと他の小児疾患は関連があるのでしょうか。
’20年3月、東京都立小児総合医療センター(府中市)で、母親が新コロナ罹患した1歳11歳の男児(当時)が感染。PCR検査で陽性になり、入院し退院した三週間後に川崎病と診断されました。
男の子は血液製剤や炎症止めのステロイドで回復し退院。後遺症もみられないということですが、この様なケースは世界では多々あるのです。
川崎病って?
川崎病は血管炎症による急性熱性疾患で乳幼児に多くみられる疾患です。
主な症状は発熱、発疹、口唇の紅潮、粘膜のびまん性発疹、いちご舌、手足の硬性浮腫、手掌足底または指趾先端の紅斑、リンパ節腫脹などが症状で、5つ症状が現れれば川崎病と診断されます。
1967年に95歳でお亡くなりになられた川崎富作先生が世界で初めて報告されたのでKawasaki Diseaseと名付けられています。
原因は不明で体の中の免疫が過剰に反応し血管炎症を起こす説が有力とされています。
海外では新型コロナと川崎病の関係が立証されていた
医学雑誌『ランセット』’20年5月電子版では、新型コロナがSARSと川崎病の発病に関わりがある事を指摘しています。
イタリア・ロンバルディア州・ベルガモ県は’20年春、新型コロナの流行から数か月後、乳幼児の間に川崎病が爆発的に増えた事により、現地の医療チームが研究に乗り出したのです。
伊パパ・ジョバンニ23世病院のLucio Verdoni氏率いる研究チームは、
新型コロナ流行期に『川崎病では?』という診断を受けた乳幼児の追跡調査を行いました。
’15年からの川崎病患者罹患率のデータと比べてみると、新型コロナが大流行した’20年春の川崎病発生率は月30倍に上り、同州に居る10人の川崎病の患者の子供のうち8人が新型コロナ陽性となり免疫グロブリン治療をうけました。
川崎病は乳幼児の発生が多いのが特徴ですが、この時期に特定された患者の特徴は、心臓疾患を抱えている年齢層の高い人が多かったのです。
うがい手洗いで手足口病を激減させる事は出来ても、その後の免疫力が不足する事で川崎病に罹患する事を警告しています。
新型コロナ陰性後2週間が要注意
小児科の医師及び内科医は、これに対し新型コロナ回復後も乳幼児が川崎病を併発しない為に、最低でも2か月は様子を見てほしいと注意喚起を呼び掛けています。
川崎病の場合は、目の充血、手足が赤くはれるなどです。新型コロナも川崎病も原因不明であることには変わりありません。免疫力をつけ規則正しい生活をこころがけましょう。