OD錠、徐放錠、腸溶錠、お薬の種類の見分け方と飲み方は?
『〇〇OD錠』、『△腸溶錠』などお薬の横についている言葉は、お薬の特性を現します。OD錠は口の中で溶けるようになっているお薬で、腸溶錠は、主に小腸でお薬が溶ける様になっているお薬です。
処方されるお薬は用途別に効果が最大限に発揮できるよう工夫されています。今回はお薬の特性を示す言葉について解説させて頂きます。
錠剤は加工状態によって呼び方が変わる
錠剤は、そのままでは経年劣化で成分が変わります。お薬の成分によっては胃腸を荒らす危険性もあり、腸で効果を発揮するものもあるのです。
錠剤の種類は主に以下の通りです。
- 素錠
- 糖衣錠(正露丸糖衣、チョコラA、アリナミンFなど)
- フィルムコーティング錠(アムロビジン、クラリスロマイシンなど)
- 腸溶錠(アスピリン、メサラジン400、オメプラゾール20、ビサジコル)
- 徐放錠(デパケンR、テオフィリン、ベサフィブラートなど)
- 舌下錠(ニトログリセリン、ヘモリンド)
- チュアラブル錠
- バッカル錠(イーフェン)
また服用回数を減らしたり、お薬の効果を持続させるという意味で、コーティングを工夫している錠剤が多数流通しています。
フィルムコーティングは、糖衣錠の製造工程が複雑かつ日数がかかることから生まれた製造過程です。今日では、用途別に様々な製造方法があります。
お薬本体に苦味がある、吸湿性が高い、胃を荒らすなど副作用が大きいものや、紫外線に弱い性質のあるお薬はフィルムコーティングカプセルを使います。
徐放錠は、長時間効果のある錠剤
徐放錠は、長時間効果のある錠剤です。薬の成分が徐々に放出され長時間の効果が期待できます。服用回数を減らせるので、夜に服用するお薬にも処方されます。
©Fizz-DI/twitter.com
頻尿改善の薬として処方されるベタニスも徐放薬ですが、勝手に割って服用してしまう患者さんがいるので、この様な注意喚起がでています。
いかがでしたでしょうか。お薬のコーティングや種類は、効力を最大限に活かすように作られているのが判ったと思います。