パルボウィルス感染症は何故子犬子猫が多い?ワクチンは?人は感染するしないを解説!
パルボウィルス感染症は、母犬・母猫からの免疫が切れた子犬、子猫が一番罹りやすいと言われるウィルス性疾患です。ワクチンが開発された今も致死率9割の猛威を振るいます。
基本的に人間には移りませんが、子犬子猫を多頭飼いしているペットショップ、管理不行届きな猫カフェで感染しやすいと言われています。その理由を今回は解説したいと思います。
パルボウィルス感染症の原因・症状
パルボウィルス感染症はDNAタイプの極小ウィルスで、ウィスルそのものが関連性を持つ生物にしか感染しないのが特徴です。犬に感染したパルポウィルスは犬以外に感染しませんし、猫に感染したパルポウィルスは猫以外は感染しません。
感染した犬や猫の症状は以下の通りです。
- 潜伏期間は2日~1週間
- 感染した犬や猫の糞やくしゃみなどの飛沫で感染する
- 人間には感染しないが、感染している犬や猫と知らずに触って感染させることも
- 初期症状は食欲不振、発熱、元気喪失
- 腸粘膜が破壊されることで、下痢、嘔吐が続き脱水症状になる
- 骨髄細胞が破壊され白血球が作れなくなり、敗血症を引き起こす
飼い主やペットショップのオーナーが全く関係ないかと言えばそうではないのです。多頭飼いをしていて、一匹でもパルボウィルスに感染していれば、人間がウィルスの運び屋になるリスクはあります。
ではパルボウィルスの感染を防ぐ方法はあるのでしょうか。
パルボウィルスの感染を防ぐにはワクチン、感染犬、猫の隔離
パルボウィルスの感染を防ぐには、ワクチン接種が必要です。猫の場合生後2カ月で1回目、その2、3週間後に2回目を打ち、その後は体に馴染ませるために最低1週間休ませます。
感染騒動が起きたペットショップや猫カフェを見ると、ワクチン接種後すぐに猫や犬を店に出していたことが判りました。これではワクチンの抗体がつきません。猫は自分の肛門を舐めた口で毛づくろいするので、体を撫でた時に既に感染している危険性もあるのです。感染している犬や猫は隔離します。
パルボウィルスは消毒液や熱湯にも抵抗が強く、土壌の中でも数か月生き残ります。消毒は次亜塩素酸ナトリウムを使いますが素手で行うのはもっての他。消毒毎に使い捨て手袋をする必要があります。
パルボウィルスは犬や猫がかかると、致死率9割と言われるウィルスです。抗生剤、輸血などの対処療法が取られますが、元となる消毒と罹患した犬や猫の隔離がされていないと、二次感染してしまいます。古くからある感染症ですが、複数の犬や猫を飼われている方は、注意しましょう。