化膿止めOTC塗り薬の選び方・火傷ととびひでどう違う?
火傷、とびひ、皮膚炎、イボの治療の後で皮膚科から化膿止めを処方して貰った方は多いでしょう。
処方箋薬局で貰った抗生物質はジェネリックがないものがあり、自分の症状にあうOTC塗り薬を見つけるのが難しいのが現状です。
そこで今回は以下の点に的を絞って説明させて頂きます。
- 皮膚の化膿のメカニズム
- 用途別に分かれる化膿止めOTCの使い分け
- 用途別OTC塗り薬の紹介
最後まで宜しくお願い致します。
皮膚の化膿と化膿止めのメカニズム
皮膚の化膿は体の中に異物や細菌が入った事により白血球が溶解し膿がでた状態を言います。
膿が出ている間は傷の治りが遅くなるので傷口に化膿止めとして抗生物質の軟膏を塗るのです。
化膿止めは用途別に使い分ける
化膿止めであればどれを塗っても同じ効果があるかといえばそうではありません。
症状別に抗生物質を使い分けないと最大限の効力を発揮できないのです。主な使い分けは以下の通りになります。
- 火傷、外傷
- 化膿止め(皮膚炎、とびひ、あせも、湿疹含む)
- 湿疹、痒み止め
火傷や外傷に使われるOTC化膿止めは数多く出回っており、湿疹、痒み止めに重きを置く抗生物質にはステロイドが含まれているものが多いのが特徴です。
火傷や外傷に有効なのはドルマイシン
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有効成分『コリスチン硫酸塩』と『バシトラシン』がグラム陽性菌を阻害し火傷、外傷だけでなく、とびひなどの伝染性皮膚炎、毛嚢炎、湿疹に効力を発揮します。
処方箋に近いOTCはある?
皮膚科が処方してくれる抗生物質の塗り薬は少なめです。頻繁に塗布すると症状次第では次の診断までに塗り薬が切れてしまう事もあります。
とびひに効果のあるフシジンレオの代わりは?
こちらは筆者がイボ治療の時に貰ってきた化膿止めのフシジンレオです。
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20年前から外用化膿止めはテラジアパスタを処方して貰ってましたが、テラジアパスタは’17年に耐性菌が出てきた為発売中止となりました。
代わりに処方されたのがフシジンレオですが、3gしか入っていません。本当に化膿した時に処方して貰った軟膏がないと困ります。次の診療まで3週間あるので不安でした。
そこで見つけたのが同じ第一三共のクロマイN軟膏です。
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クロラムフェニコール、フラジオマイシン硫酸塩の2つの抗生物質と、抗真菌剤のナイスタチンを配合、ノンステロイドなので、イボで液体窒素で処方した後だけでなく、とびひ、めんちょうにも効果があります。
かきむしった傷や湿疹には湿疹用の軟膏を
かきむしった傷や湿疹には一番弱いステロイドが入った抗生物質のOTC軟膏をお勧めします。
OTCでなく皮膚科にいくべき目安は?
火傷や怪我をした当日に以下の様な症状があった場合はセルフケアでなく医療機関を受診しましょう。
- 傷口に異物が深く刺さっている
- 出血が止まらない
- 動物に噛まれた
- 膿んだ所が発熱を伴ったり、腫れている
- 患部が痛んでしびれている
特に化膿止めを塗って市販薬でセルフケアをしても患部が良くならないのであれば医療機関を受診すべきです。
化膿止めOTCの選び方まとめ
化膿止めOTCの選び方についてまとめさせて頂きましたがいかがでしたでしょうか。
化膿止めの使い方、処方箋との違いについては以下の通りです。
- 皮膚が化膿するのは傷口が細菌に感染し白血球が溶解したから
- 化膿すると傷の治りが遅くなるので化膿止めを塗る
- 化膿止めは、火傷や傷に強いもの、ノンステロイド系、皮膚炎に効果があるステロイド系の3つに分類される
- とびひに処方される化膿止めもOTCで近いものが見つかる
- 患部に異変が起きた場合は医療機関を受診する
OTC医薬品はセルフケアの手助けです。使用上の注意をよく読んだ上できちんと使用しましょう。
ここまで読んでくださりありがとうございました。