食品が金属アレルギーの原因に?コーヒーとチョコの意外な関係とは?

金属アレルギーの原因が、一部の食物にあるといえば驚くでしょうか。

金属アレルギーは、貴金属がふれただけでかぶれるという判りやすいものではありません。虫歯の治療で入れた金属で徐々に体調不良になるのも遅延性アレルギーの一種です。

手のひらや足の裏に水ぶくれができる難病・掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)の原因のひとつが口の中の大量の銀歯だったという説もあります。

まさか口の中の金属が原因で難病になるとは思わないでしょう。
口の中の歯科金属以外にも、金属アレルギーになる原因が食物にあるのです。

食材は微量ながら金属をふくんでいる

食材は微量ながら金属をふくんでいます。
こちらの図をみても判る通り、私たちが普段食べている食材の殆どに金属は含まれています。

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しかもこれらの食材に微量に含まれている金属は私たちの体内では作り出すことが出来ない要素なので、食材から取り入れるしかないのです。

といえば、驚きかもしれません。主な金属の役目は以下の通りです。

  • コバルト:貧血予防(赤血球の生成)
  • 亜鉛:味覚障害防止(タンパク質合成)
  • クロム:生活習慣病防止(糖、脂質代謝)
  • 鉄:貧血、倦怠感予防(体内酵素運搬)
  • ニッケル(倦怠感予防:鉄分、タンパク質分解活性化)

これら金属を含む食品は微量に取る分には問題ありません。

日本人は本来小食で、多量の金属を含む食材に悩まされることもありませんでした。では何故食材から大量の金属を接種するという問題に悩まされるようになったのでしょうか。









コーヒー、チョコが金属アレルギーの原因に?

信じられない話かもしれませんが、コーヒーやチョコが遅延性金属アレルギーの原因になっているという報告が、ここ10年であがっています。

原因は、コーヒーやチョコの摂りすぎです。
チョコならば高濃度カカオの板チョコを食べる、コーヒーは一日何杯も頂くことです。

コーヒーには、コバルトが多く含まれています。コバルトは微量栄養素のひとつで、本来であれば鉄分が体内に吸収されるのを補助する役割を担っています。

チョコレートの原料のカカオ豆にもニッケル、コバルト、クロム、マンガン、亜鉛、銅のすべてが含まれており、これが湿疹の原因となることがあります。

蕎麦アレルギーも、蕎麦単体で起きるのではなく、コーヒーもよく飲み、喫煙者だったという生活習慣があることが後から判明することがあります。蕎麦はコーヒーと同じニッケルを大量に含むので、体の中に金属が大量に溜まり遅延性アレルギーを引き起こすのです。

ではこれら遅延性アレルギーを引き起こす前に、対外に排出する食べ物はないのでしょうか。

金属を対外に排出する食べ物

では反対に体に溜まりすぎた金属を排出してくれる食材は、どの様なものでしょうか。それは水溶性食物繊維です。腸内環境を正常化し、血管に詰まった老廃物を掃除する役割をしてくれる抗酸化物質をそなえている食材です。

  • リンゴ
  • ブロッコリー
  • ごぼう
  • 海藻類
  • きのこ類
  • 大根
  • 長ネギ、ハーブ
  • 玉ねぎ

五目ご飯や、豚汁を頂くと、落ち着くのはこれらの食材が含まれているというのもありますね。

何より、自分が食生活においてアレルギーの疑いがある場合は、内科と同時に皮膚科に行くこともお勧めします。

皮膚科では金属パッチテスト検査を行いますので、どの金属にアレルギーがあるかが判ります。これにより、遅延性の金属アレルギーなのか、食品由来のアレルギーなのか、こうした対策も取ることができます。