声が潰れる喉風邪・何科に行く?Bスポット療法は効果ある?
’22年年末~’23年初頭に流行った喉風邪は以下の特徴があります。
- PCR検査やインフル検査の結果陰性
- 風邪にかかる前から休めない不規則な生活が続いていた
- 咳と鼻水、痰が主で、熱は出ない
- 初期にしっかり咳を押さえないと声帯をやられる
これらの特徴を踏まえ、喉風邪はどうすればダメージが少なく、短期間で治るのかを検証したいと思います。
喉風邪で行くのは内科?耳鼻科?
喉風邪で行くのは内科か耳鼻科か迷いますよね。
喉風邪の場合は呼吸器内科もしくは耳鼻科になります。呼吸器内科を受診する方は以下の通りです。
- 気管支炎、喘息など肺の持病がある
- 風邪で咳が止まらず扁桃腺が腫れている
- インフルエンザなど他の流行性感冒との区別がつきにくい
耳鼻科を受診する方は以下の通りになります。
- 鼻が詰まる、鼻水が止まらない
- 声がれがする、風邪の症状は治まりつつあるのに喉がイガイガする
- 喉や鼻から炎症がきた
内科はパルスオキシメーターで酸素量を図り患者が肺炎かどうかを診断します。その一方で喉の浅い部分の炎症しか見えません。
耳鼻咽喉科はファイバースコープで喉の奥の炎症まで見ることができます。
内科で貰うのは抗生物質と咳止め
内科で風邪と診断された場合貰うのは抗生物質、咳止め、痰きりの3つです。
こちらの画像ですとフロモックス(抗生物質)メジコン(咳止め)ムコダイン(痰きり)になります。医師の間でも比較的安全で、どの薬局にも置いている組み合わせと言われていますが、フロモックスは8割が対外に排出されると論文で発表されているだけでなく、
効力を発揮しない菌もあります。
実際、筆者が処方された時、扁桃腺の腫れと、片目の周りの爛れがフロモックスを処方され3日で引きました。
ですが肝心の咳と喉の痛みに対する効果はそれほどでもなかったのです。
内科では気道を広げる処方までが限界
風邪から咽頭炎の疑いがあったとしても内科では抗生物質の種類を変え、気道を広げるシムコビューターを処方する所までしかできません。後は患者さんが声帯をいためないように気を付けることが大事です。
咽頭炎と診断された場合耳鼻咽喉科でも具体的な処方はBスポット療法しかありません。
鼻麻酔をして、内視鏡で患部を確認し、上咽頭へ塩化亜鉛などを塗布・擦過する治療です。
Bスポット療法も慢性化した咽頭炎は週3回、3か月が通院する目安です。
Bスポット療法の治療費の目安は医院にもよりますが、平均すると以下の通り(3割負担)になります。
- ファイバーカメラ:1800円
- 副鼻腔XP、副鼻腔・咽頭CT:4450円
- アレルギー検査(血液検査):7項目で3000円、追加1項目で330円
- 鼻・咽頭の細菌検査:検出菌の数により概算2000円
Bスポット療法が慢性咽頭炎の治療の駆け込み寺の様に紹介されたからか、Bスポット療法を行う耳鼻咽喉科に初診で治療を希望される患者さんも後を絶ちません。
ですが喉風邪の原因は長年の放置したアレルギーが原因であることもありますし、Bスポット療法はかなり痛く、痛みも半日以上かかります。
喉が痛い、声枯れがするという場合は、まずその症状が風邪なのか咽頭炎なのかみわけ、そして耳鼻科か内科に行くようにしましょう。