抗ウィルス薬の『~ビル』って何?どんな意味があるの
お薬を処方して貰った際に、お薬の『後ろ3文字』もしくは4文字が似ていることに気づきませんか。
実は私たちが医療機関で処方して貰っているお薬は、化学構造が似ているものは同じ薬として分類されているのです。
医薬品の名称は二種類ある
医薬品の名称は以下の二種類に分類されます。
- 商品名:一般に流通する名称(バファリンなど)
- 一般名(アスピリンなど)
一般名は、以下の特徴が挙げられます。
- 世界共通の名称で化学構造が同じものは類似医薬品となる
- WHO医薬品国際一般名称委員会が命名
- 国際一般名(International Nonproprietary Name:INN)として決定される
- 日本の医薬品はINNのカタカナ読みになる
ではなぜ、抗ウィルス薬の末尾は殆ど『ビル』になるのでしょうか。
同じ化学構造を持つ薬は同じ薬扱いになる
化学構造的に似ている薬物は類似医薬品とみなされ、薬の一般名の末尾に同じ読みを付けて区別します。
抗ウィルス薬の場合、薬の読み方の末尾は『~ビル』になります。代表的な抗ウィルス薬は以下の通りです。
ファムシクロビル、アシクロビル、 バラシクロビル、アメナメビル(抗ヘルペス薬)
モルヌピラビル、リトナビル、エンシトレルビル(新型コロナ)
ザナミビル、オセルタミビル(インフルエンザ)
この他にも、薬効や化学構造上似ている薬物、先発医薬品と後発品は商品名が違っても、一般名の末尾数文字が同じという場合もあります。お薬を処方して貰う際の参考にしましょう。