冬の終わりもロタウィルスに要注意!脳炎や脳症も引き起こす
ノロウィルスと並んで胃腸炎を引き起こすウィルスとして有名な「ロタウィルス」
感染すると2日ほどの潜伏期間の後に症状が出て、多くの場合嘔吐や下痢と言った症状が見られます。
乳幼児に強く症状が現れ、激しい下痢が目立つ感染症ですが実は他の症状が発生することもあります。
赤ちゃんは要注意!怖い脳炎や脳症
ロタウィルスが起こす下痢や嘔吐以外の症状で最も怖いのは脳炎と脳症です。
急激に症状が現れることが特徴で、昼間は大丈夫だったのに夜になって急に…ということも少なくありません。
脳炎や脳症ってなに?
日本脳炎を始めとしたウィルスが直接脳に感染することで発生するものもあれば、おたふくや風疹、インフルエンザなどのウィルス感染によって引き起こされる事があります。
ロタウィルスによる脳炎や脳症もその1つで「下痢や嘔吐が無いのに脳炎になる」ということもあります。
発症するメカニズムはまだ良くわかっていないものが多く、薬物とウィルス感染による相互作用の可能性も考えられています。
どんな症状がでるの?
脳炎や脳症の症状として顕著に現れるものは発熱・けいれん・意識障害です。
乳幼児の場合はこういった症状がわかりにくいこともあるので、いつもと少しでも違う動きがあれば注意してあげてください。
ロタウィルスと同時期に風邪やインフルエンザも流行るので「風邪だと思っていたら…」ということが少なくありません。
脳炎や脳症には後遺症もある
脳炎や脳症を起こしていることに気づかなかったり、放置してしまうと後遺症として残ることがあります。
おおよそ38%が後遺症として麻痺などを残してしまうという統計も出ています。
早い段階で発見し、適切な治療を受ければ後遺症のリスクを下げることが出来るので特に赤ちゃんの行動は注意して見守りましょう。
急激な症状の悪化がある
赤ちゃんに脳炎や脳症が発生した場合、症状の出方が非常に急激です。
「数時間前までは問題がなかったのに気づいたら意識不明になっている」ということも少なくないのです。
ロタウィルスは感染力が非常に高いので、赤ちゃんのいる家庭で感染者が出た場合は消毒や隔離を徹底して感染させないようにしましょう。
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脳炎や脳症の治療・予防方法は?
万が一赤ちゃんに脳炎や脳症が見られた場合、その疑いがあるだけの場合でも必ず病院に連れていきましょう。
早い段階で連れていき、適切な治療を受けないと取り返しのつかないことになることもあります。
治療には入院が必要になる
脳炎・脳症の多くの場合は入院して治療を行うことになります。
輸液を行いつつ脳内の圧力を下げる治療を行い、同時にウィルスに効果のある薬や脳を保護する薬を投与します。
軽度でも1ヶ月ほど入院することもあり、重度であれば経過を見ながら長期間の入院になることもあります。
予防方法は感染しないこと
脳炎や脳症そのものを予防することは難しいため、原因となる感染症にかからないようにすることが予防になります。
ロタウィルスであれば正しい消毒や隔離を行ったり、予防接種を行うことが効果的です。
ロタウィルスによる脳炎・脳症はインフルエンザとHIVに続いて第三位なので、決して油断しては行けない感染症です。