睡眠中の高血圧こそ本当に危険な高血圧

高血圧

高血圧というと動脈硬化を始めとした様々な病の引き金となり、良くない症状だと考えられています。
実際に高血圧の人の方が病気になる確率は高いのですが、重要なのは睡眠中の血圧です。
朝や昼間など活動中の血圧が高いのは当たり前なので、睡眠中の血圧を測ることで本当の問題が見えてきます。

睡眠中の血圧が高いと短命になる

家庭や病院で測った血圧が高いことに驚き、不安になって治療を始める人が多いです。
しかし活動中や緊張している状態では血圧が高くなるのが普通で、基準値をオーバーしていても必ずしも治療が必要ではありません。
血圧計を付けただけで血圧が跳ね上がったり、感情の変化だけでも血圧は上がるからです。

危険なのは下がるべき時に下がらない血圧
1日の中で最も血圧が一番下がりやすいのは睡眠中です。
眠っているときは代謝が落ちて酸素の消費も減るため、本来なら血圧が低くて良いのに高い数値だというのは明らかな異常です。
この睡眠中に血圧が高いままであることは大きな問題で、これこそが本当に危険な高血圧です。

睡眠中の血圧が高い原因はストレスや興奮状態が続いているか、血管が狭くなっているかのどちらかです。
前者の場合は心の安定をとることで改善しますが、後者の場合は積極的な治療が必要になります。

睡眠中の血圧が高いとどうなるの?
血圧が高いと眠りが浅くなる傾向がとても強く、本来なら熟睡中に行われるはずの細胞の修復が満足に行われません。
その為体が少しずつ弱ってしまい、短命になる傾向が強くなります。

また、血管が狭くなっていることで血圧が高い場合は血栓症や動脈硬化などの病のリスクが高くなっています。
放置していると脳梗塞や心筋梗塞など、命に関わる大きな病気を引き起こす可能性があります。

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睡眠中の血圧の測り方

高血圧

睡眠中の血圧を正しく測るためには特殊な機械が必要で、一般の家庭ではまず正しい数値を調べることは出来ません。
ですが睡眠中の血圧に近い数値を知ることは可能です。

就寝直前の血圧の最小値を見る
寝る前というのは体がリラックスしていて、体温も正常な状態になっていることが多いです。
直前にお酒を飲んだりお風呂に入っている場合は1時間ほど時間を置き、体のほてりや興奮が収まってからが良いでしょう。
体が落ち着いてきたら4回血圧測定を行い、その中の最小血圧をみてください。
4回の中で最も低い最小血圧は睡眠中の血圧に近い数値であると考えられるので、この数値を睡眠中の血圧として代用できます。

どれくらいからが危険なライン?
前述した方法で血圧を測り、最小値が70mmHgを超えている場合は要注意だと考えてください。
最小値が75mmHgを超えている人の頸動脈を調べた結果、9割の人に動脈硬化の兆候が現れているという結果が出ています。
とはいえ、1日だけ最小値が70mmHgを超えたからと行ってすぐさま治療を行う必要はありません。

血圧は些細な事でも上がってしまうので、記録をとって1週間毎の平均値を見て判断するのがオススメです。
目安として1週間の就寝前の血圧の最小値が70mmHg以下の日が2日以上あれば問題ないと判断して良いでしょう。