感染性胃腸炎に市販の薬は効果がある?自宅で出来る療養方法は?
2016年~2017年の冬は感染性の胃腸炎(ノロウィルスやロタウィルスなど)が大流行しています。
子供がかかりやすい感染症ですが、二次感染三次感染で大人にも広がっているので注意が必要です。
そんな厄介な感染性胃腸炎を市販薬で治すことができるのでしょうか?
感染性胃腸炎の特効薬はない
ノロウィルスやロタウィルスに感染し、病院に行ってもすぐに症状が改善する薬が処方されるわけではありません。
整腸剤や栄養剤、吐き気を止める薬など症状を緩和して体力の低下を防ぐことが目的の薬が出されます。
感染性胃腸炎はウィルスによって引き起こされているため、体内からウィルスが自然と排除されるのを待つのが治療方法です。
ウィルスを体の外に出そうとする働きが嘔吐や下痢として現れるため、そういった症状もウィルスが消えれば自然と沈静化するのです。
その為、市販薬で感染性胃腸炎そのものの治療を行うことは難しいです。
しかし症状を緩和したり栄養を付けてウィルスが排出されるまで体をサポートすることは市販薬でも可能です。
市販薬を探す前に胃腸炎の正体を知る
感染性胃腸炎といっても「細菌性」のものと「ウィルス性」のものがあります。
冬に流行する感染性胃腸炎の多くはウィルス性のノロウィルス・ロタウィルスです。
寒い時期の腹部の以上が続く場合はまずはこの2種類のウィルスによる感染性胃腸炎を疑ってみましょう。
細菌性の胃腸炎は夏場に多く、特に大人に多いのが特徴です。
サルモネラ菌・腸炎ビブリオ・カンピロバクターが有名ですが、冬場には殆ど感染することはありません。
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子供の感染性胃腸炎は重症化しやすいので病院へ
子供に対して市販薬で感染性胃腸炎を治そうとすることはオススメできません。
体力のない小さい体では急激に症状が悪化することも多く、嘔吐や下痢があっても別の病気の可能性があるからです。
特に嘔吐と下痢では水分が失われやすいので、以下の兆候が現れたらすぐに病院に行ってください。
・肌に潤いが無く乾燥している
・唇が乾いてカサカサし始める
・元気がなくぐったりしていてあまり動かない
・目が乾燥して涙が出ていない、目の周囲が落ち窪む
・何時間もおしっこが出ていない
これらは脱水症状に多い兆候なので、経口補水液などで水分を補給しながら病院に必ず行ってください。
感染性胃腸炎に良い市販薬
体力がある状態で感染性胃腸炎の症状を緩和させたい場合は、以下の市販薬が飲んでも安心です。
しかし必ずしも効果があるわけではなく、また治すためのものではないということを理解しておきましょう。
また、飲んではいけない市販薬もあるので合わせて読んで下さい。
飲んでも良い市販薬
整腸剤
ビオフェルミンなど整腸作用のある市販薬は感染性胃腸炎の症状を緩和してくれやすい薬です。
病院で診察してもらった際にも整腸剤は処方されます。
整腸剤でなくてもお腹に良いビフィズス菌入りの飲料を無理なく飲むことでもお腹の具合を改善することが期待出来ます。
栄養剤
ビタミンを始めとした栄養補給を目的としたサプリや薬は可能であればなるべく摂取しましょう。
嘔吐や下痢が続くとどうしても栄養不足になりやすいので、水分補給と合わせて栄養補給は非常に重要です。
しかし何かを胃に入れると吐いてしまうような場合は無理をせず、栄養不足が心配な場合は病院で点滴をしてもらうと良いでしょう。
飲んではいけない市販薬
感染性胃腸炎の際に最も飲んではいけないのは下痢止め作用のある市販薬です。
下痢は体内のウィルスを排出するために必ず必要になる体の反応なので、それを止めてしまうとウィルスがずっと体内に留まってしまいます。
嘔吐や下痢は体を治すための自然な反応なので、それを理解してしっかりと体を休めることが重要です。