その咳は本当にただの風邪？大人のマイコプラズマ肺炎

マイコプラズマ肺炎というと子供がかかる肺炎というイメージが強い病気です。
実際にマイコプラズマへの感染は14歳以下の子供が8割なので、子供の方がかかりやすい病気であることは間違いありません。
しかし大人でも感染しないわけではなく、子供とは症状が違うのでいつのまにかマイコプラズマ肺炎になっているということがあります。

大人のマイコプラズマ肺炎の特徴

大人のマイコプラズマ肺炎が気づかれにくい理由の1つに、子供とは症状が異なるという点があります。
実は今出ている咳がマイコプラズマ肺炎という可能性もあるのです。

 こんな症状や状態は要注意！

熱は無いけど乾いた咳が続いている
長く続いている咳が湿った咳や痰がからんだものになった
子供がマイコプラズマ肺炎にかかっている

風邪やインフルエンザと間違われやすいのが大人のマイコプラズマ肺炎です。
特に一番最後の子供がマイコプラズマに感染している場合は、看病中に感染している可能性が高いので要注意です。

熱が出ないことがある
子供がマイコプラズマ肺炎にかかると多くの場合高い熱や咳など、激しい症状が現れます。
しかし、大人の場合は熱が出ないということもあります。

マイコプラズマ肺炎が流行する季節は乾燥や風邪によって咳が出やすいので、咳だけの症状だと見落としてしまいがちです。
それによって職場で感染を拡げたり、家庭内でマイコプラズマ肺炎を蔓延させたりしてしまうことがあります。

湿った咳が出てくる
最初は乾いた音の咳だったものが時間が経過すると湿った音の咳になるのが大人のマイコプラズマ肺炎の特徴です。
これは気道が炎症を起こし、痰の量が増えたことが原因です。
子供の場合はずっと乾いた咳が続くことがありますが、大人の場合は変化する可能性があるということを覚えておくと良いですね。

重症化することがある
こうしてみてみると大人のマイコプラズマ肺炎はあまり重い症状が無いように感じられます。
しかし、人によっては急激に重症化することがあり、40度を超える熱が続いたり気管の炎症から喘息を併発するようなこともあります。
マイコプラズマ肺炎は感染しやすいので、家族の看病で疲れている場合も症状が重症化しやすいです。
子供の病気だから…と侮らずに、咳や熱が出始めたら早めに病院にいくようにしましょう。

大人のマイコプラズマ肺炎の治療

仕事をしていたり育児や家事がある場合は長い間寝込むわけにはいきません。
マイコプラズマ肺炎はどれくらいで良くなるのでしょうか？

大人のマイコプラズマ肺炎の治療方法
大人のマイコプラズマ肺炎も子供と同様に投薬によって完治する肺炎です。
抗生物質と症状を緩和するための解熱剤や咳止めなどが処方され、自宅でしっかりと体を休めることで快方に向かいます。

自宅で休む際はしっかりと加湿を行い、家族がいる場合は感染を広めないようにマスクを必ずしましょう。
食欲がある場合は栄養があるものを摂取し、食べられない場合も水分の補給は必ずこまめに行なってください。

比較的早く治る肺炎
マイコプラズマ肺炎は肺炎の中でも比較的軽いもので、適切な治療を受ければ早ければ数日で完治する人もいます。
しかし放置していて重症化していたり、抵抗力や体力が下がっている場合は1ヶ月以上かかる場合もあります。
早めに治療をはじめてゆっくりと休むことで完治までの時間を短縮できるので、おかしいと思ったら時間を作って診察をうけましょう。

出勤停止期間はどれくらい？
インフルエンザを始めとした感染症にかかると、感染拡大を防止するために出勤や他人との接触を控えなければいけません。
しかし、マイコプラズマ肺炎は比較的感染力の弱い感染症であるため、明確な出勤停止期間等が設けられていません。
その為マイコプラズマ肺炎にかかっていても外出をする人が多いですが、出来る限りは医師の許可が下りるまでは外出は控えた方が良いです。
多くの場合は4日～5日、長くても1週間ほどで外出しても問題ないと判断されます。